第17回原宿シネマ 衝撃を感じる映画たちvol.2

上映日時 2013年2月26日(火) 19:00開場・19:30開演
上映作品 『機動警察パトレイバー2 the Movie』
館長 宇野常寛/評論家

館長からの一言

戦線から遠のくと、楽観主義が現実にとって代わる。
そして最高意思決定の段階では現実なるものはしばしば存在しない。戦争に負けているときは特にそうだ……。あれから20年、世界情勢の変化と情報技術の進化は本作で描かれた現実/虚構、戦争/平和の境界線を決定的に破壊している。したがって本作の描きだした〈世界〉の姿は既に存在しない。(たとえば9.11以降「ここは戦線の後方に過ぎない」のではなく、戦線に前線と後方という概念が消滅している。)しかし、いやだからこそいまこの映画を考え直すことで、私たちはメディアの産み出す虚構がそれ自体で完結し得た(かのように見えた/信じている人がいた)時代の本質に接することができるだろう。「スタンドアローンで完結しない兵器なんて、ナンセンスだからな」と荒川は言った。では映画は、情報はスタンドアローンで完結し得るのか。答えそのものは明白だが、本作について考えることの意味は/そしてこの映画が当時問うていたのは、明確な答えが出ているにもかかわらず、何もすることができない人間たちについて、だったはずなのだ。

宇野常寛(評論家)

1978年生。批評誌〈PLANETS〉編集長。著書に『ゼロ年代の想像力』(早川書房)。『リトル・ピープルの時代』(幻冬舎)。共著に濱野智史との対談『希望論』(NHK出版)、石破茂との対談『こんな日本をつくりたい』(太田出版)。企画・編集参加に「思想地図 vol.4」(NHK出版)、「朝日ジャーナル 日本破壊計画」(朝日新聞出版)など。
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作品解説

1988年から始まったオリジナルビデオ版、劇場版、TV版、2度目のオリジナルビデオ版と続く近未来アクションアニメの1993年公開の劇場版第2作。ジャンルや国境を超えて世界中の映画ファンから支持されている伝説的な作品。2002年、謎の戦闘機が横浜ベイブリッジを爆破、公には自衛隊機であったと報道され、日本は緊張状態に陥る。厳戒態勢の中、警視庁特車二課の後藤は、この事件の容疑者に、1999年のPKFで東南アジアに於いて行方不明になっている元自衛隊員、柘植を挙げて捜索を始めるが、その頃ある飛行船が首都に向かっていた…。
領土問題に揺れる今こそ是非観て欲しい作品で、日本の平和を観る者に鋭く問いかけてくる作品。「機動警察パトレイバー」シリーズの一編という枠に留まらない内容を持つ、まさに映画史上に残る傑作。

監督:押井守
出演:冨永みーな/古川登志夫/竹中直人/根津甚八

1993年/113分/カラー/日本
©1993 HEADGEAR / BANDAI VISUAL / TOHOKUSHINSHA / Production I.G

タイムスケジュール

19:00 開場
19:30 開演 館長挨拶
19:40 上映開始
21:33 上映終了後、宇野常寛館長によるトークショー
22:00 イベント終了予定

料金

一般 学生 ※1 原宿割 ※2
¥1,800 ¥1,500 ¥1,500

※1 受付にて学生証をご提示ください

※2 原宿在住・勤務されている事を証明できるものをご提示ください。

アクセス

会場:VACANT
東京都渋谷区神宮前3-20-13
最寄駅:東京メトロ「明治神宮前」駅(5番出口)/JR「原宿」駅(竹下口)
TEL:03-6459-2962