原宿シネマ × 男はつらいよ 2013

上映日時 2013年6月29日(土)15:30開場 16:00開演
上映作品 『男はつらいよ 寅次郎純情詩集』(第18作)
館長 森本千絵/goen°主宰、コミュニケーションディレクター、絵人、旅人

館長からの一言

旅というものはな、行き先を決めてから出かけるもんじゃねえんだよ。

寅さんを小さな頃から家族で観るのが恒例だった。年に2回。私の人生で会うことはないけどもはや親戚である。寅さんのふいに言う言葉がわたしの中に漂い、そして美しい日本を愛しく思う。30歳を過ぎてもう一度全部見直していて、いまだに嫌なことがあった時など、寅さんをみて心を旅させる。このせちがらい世の中に今日も出かけるとするか。そんな言葉と共に毎日がはじまり。そんなわたしは会社でタコ社長みたいに社長として働いているが、絵を描いてはしょっちゅう旅にでる。散歩のはずが、うっかり遠出して、出逢いがあるもんだから、なかなか帰ってこれなくなる。そしてお金がつきたり、迎えがきたり、怒られて東京に戻る。そしてみんなに旅先での物語を語る。そして、出逢った人から手紙をもらう。そして、また旅にでる。日々の旅の中では恋も多くする。そして想像力がそれを邪魔して、たいがい失恋する。それでも人間が大好きだ。そんなことを繰り返していたら、寅さんを人ごとに思えなくなってきた。まさに「女はつらいよ」なのだ。お金がなくたっていい。寅さんには愛がある。わたしにも愛だけはある。旅とは、帰る場所があるから続くものだと思う。つまり愛する家族、待っててくれる人がいるから旅にでれる。寅さんがある時、若者に「おじさん、人間はなんで生きてるの?」と聞かれた時に「あぁ生まれてきて良かったな、って思うことが何べんかあるじゃない。そのために人間生きてんじゃねえのか」と言っていた。わたしはその言葉と共にここまでやってきたと思っている。さて今回わたしは上映する作品を迷いに迷った。あえて、今回わたしの生まれた年でもある1976年12月25日公開の第18作目にした。これは寅さんでは邪道だと賛否両論ある最も哀しい別れをする京まちこさんがマドンナの「寅次郎純情詩」だ。もっとも寅さんが近いところに心を旅させた作品だと思う。この作品で描かれる妹のさくらが素晴らしい。わたしは、あえて寅さんの喜劇の部分だけではなく彼を囲む家族の暖かさをみんなで分かち合いたいと思いこれを推薦する。
さあ、労働者諸君!今日も一日ご苦労様でした。さあ明日もきっとからっと晴れたいい日だぞ!一緒におおいに笑おうじゃないか。けっこうけだらけねこはいだらけ~と、 寅さん風にみなさんをお待ちいたします。ぜひ、旅の途中で逢いましょう。
森本千絵より

森本千絵(goen°主宰、コミュニケーションディレクター、絵人、旅人)

1976年、青森県三沢市生まれ。祖父の仕事場のあった三沢基地付近で幼少期を過ごす。祖父の仕事場(仕立屋)で、布とはさみを使いコラージュ作りをはじめる。1999年武蔵野美術大学卒業後、博報堂入社。2007年独立、goen°設立。最近では、「組曲」などの企業広告や、動物園のディレクション、保育園の内装、CanonカメラEOS Mのコンセプト&カラーデザインを手掛けるなど多方面で活躍。
http://www.goen-goen.co.jp

作品解説

長野県上田市の別所温泉で、馴染みの坂東鶴八郎一座に大盤振る舞いをして、警察ホテルのご厄介となった寅さん。あきれ顔のさくらの迎えに、猛反省をしてまともな人間になろうと決意したのも束の間、帰宅してすぐに、美しい柳生綾(京マチ子)に逢ってからは、おなじみのパターンとなる。不幸な半生を送って来た綾は、不治の病で余命幾ばくもない。そんな綾を寅さんは懸命に励ます。周囲の心配をよそに、さくらだけは寅さんの味方をするが…
旅芝居「不如帰」の名台詞「人間は何故死ぬのでしょう?」に感じ入り、パトロンを気取る寅さんの前半の描写。満男の産休教師・柳生雅子(檀ふみ)の母・綾と寅さんが心を通わす日々の美しさ。人間にとって、生る希望とは何か? 寅さんとさくらの兄妹愛が、ヒロインのはかない人生に明るい灯をともす。日本映画を代表する名女優・京マチ子が、薄幸のマドンナ綾を好演。ラスト、柴又駅でのさくらと寅さんの会話が深い印象を残す。
公式サイト(第18作 男はつらいよ 寅次郎純情詩集)

主演:渥美清
マドンナ:京マチ子
ゲスト:檀ふみ、浦辺粂子
監督:山田洋次 
脚本:山田洋次、朝間義隆
原作:山田洋次 

©松竹

タイムスケジュール

15:30 開場
16:00 開演 館長挨拶
16:05 上映開始 (本編103分)
17:50 館長によるトークショー
18:30 終了予定

料金

一般 学生 ※1 原宿割 ※2
¥1,800 ¥1,500 ¥1,500

※1 受付にて学生証をご提示ください

※2 原宿在住・勤務されている事を証明できるものをご提示ください。

アクセス

会場:VACANT
東京都渋谷区神宮前3-20-13
最寄駅:東京メトロ「明治神宮前」駅(5番出口)/JR「原宿」駅(竹下口)
TEL:03-6459-2962